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MLにおける管理のあり方に関する私見

清水頭 武信(しみずがしら たけのぶ)

もくじ

0 はじめに

1.私が管理しているMLの環境に関して

2.私の管理方針に関して

3.管理方針の真意

4.トラブル.およびその時に私がやったこと.

5.終りに.

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0.はじめに.

皆様はじめまして.富沢美智恵さんのMLの管理人を務めております清水頭と申しま す.以下では,私が管理しているMLを例にあげて,MLでの管理のあり方,管理人の 役割に関して,私なりの考え方を述べさせていただきたいと思います.

あくまで私のやり方であり,これがお勧めだ,とか,こうすべきだと言うものでは一 切ありません.参考にするなり反面教師にするなり御自由にしていただいて結構です.


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1.私が管理しているMLの環境に関して

最初に,MLの管理の方針はそのMLがどういう環境下にあるかで違って当然と思わ れますので,私が管理しているMLの環境に関して説明します.

私が声優の富沢美智恵さんのMLを立ち上げたのは1994年のことでした.当時は声優 さんのMLが活発に立ち上がったころで,「美少女戦士セーラームーン」シリーズで富 沢さんと協演されていた残りの4人の声優さんのMLは8月ごろまでには先に成立してい ました.周囲の声に押し上げられる形で勢いでMLを立ち上げたのは9月の末でした.

「セーラームーン」シリーズで富沢さんが演じておられたセーラーマーズは他のキャ ラクターに比べて一般的な人気は高くはありませんでした.結果として,立ち上げたM Lに当初集まった人数はさほど多くはありませんでした.また,富沢さんという方は当 時の時点ですでに10年以上の業界での経験がありました.そのためなのか,メンバーの 年齢層は高めで,メンバー内では私が一番富沢さんに関して素人ではないかと思うこと もありました.

最近は「サクラ大戦」の神崎すみれの影響で加入者が増えていますが,このキャラク ターもまた一般受けするキャラクタではないため,メンバー層としては最近のアクティ ブな声優さんのML(入っていないのでわかりませんけど)よりは平均年齢が高いのでは ないかと思います.


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2.私の管理方針に関して

次に,私のMLではどのような管理が行われているかに関して説明します.

先に述べたような事情(メンバーは私より経験が豊富で,人数も多くない)があり,ま た,私が一番最初に入ったMLで規約等に関してうるさく言われなかったこともあり, 管理人をやるのは初めてだった私は,一つのルールしか規定しませんでした.それは, 「このMLは富沢美智恵さんに関する話題を扱うMLであり,富沢美智恵さんに関する ことならなんでもあり」というものです.メンバーが認める範囲であれば多少の脱線も 許されています.これ以外のこと,例えば「他人を誹謗・中傷しない」とか「政治・宗 教等に関する発言を禁ずる」等の規約は定めませんでした.一度メンバー間でトラブル がありましたが(後述),今もこの姿勢は変えていません.


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3.管理方針の真意

私の管理方針の根底にある考え方は,

・管理人はMLを管理する.
・メンバーはそれぞれが自分を管理する.

というものです.もちろん管理人もメンバーの一人ですから,自分のことは自分で管理 する必要があります.もっと言えば,

・メンバーは見ず知らずの私が管理人であることを,不本意かもしれないが,認め,信 用し,管理をゆだねている(さもなくば自分でMLを起こせば良いのだから).
・ならば,管理人である私はそれに答え,メンバーを信用し,メンバー個人には干渉せ ずにそれぞれの自己管理・自己責任にまかせよう.

というものです.

無責任と思われる方もおられると思います.ただ私は,MLの管理に関する無責任と いうものは,MLに出したメールが配送されないまま放置した,とか,アドレス変更の 依頼を処理せずに放っておいた,という形で自分の中で定義しています.誰それのこの 発言は納得できないが,そもそもこんな発言を許している管理人が悪い,という抗議は 私は受け付ける気はありませんし,私が入っている別のMLでそこの管理人の方にそう いった抗議をするつもりもありません.私がこういう考え方だ,ということをメンバー に対して言ってこなかったという意味では無責任との批判は受けますが.


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4.トラブル.およびその時に私がやったこと.

数カ月前になりますが,トラブルがありました.発言が脱線の域を越え,二人のメン バー間での論争になってしまったのです.詳しくは書きませんが原因はそれぞれの人生 観の違いといったところです.2週間ほど続きました.

私はこの時も自分の方針にしたがって動きました.というのはつまりは何もしません でした.当事者から個別に相談を受けた時点で,収束宣言のようなものを発しただけで す.当事者に対する処分等も行っていません.メンバーが全てを知っている以上,メン バーも損害を受けたでしょうが,胸に手を当てて自分のやったことを振り返るならば当 事者が一番疲れたであろうと考えていますから.


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5.終りに.

トラブルの時も悩みましたが,この原稿の依頼を受けた時はそれ以上に悩みました. 私ごときが書いていいのであろうか,と.ですが私にも,曲がりなりにも3年弱MLを い管理して来たという自負があります.自分が良い管理人であるかは自分ではわか りませ んが,それなりの覚悟のある管理人だとは思っています.そういうことで,少々生意気 ではありますがこんな文章を書いてみました.MLのガイド(うちはこんなMLなので すよ,の文章)も書き直したりと,MLに関して考える良い機会ともなりました.この 文章が,読者の方の判断の一助になってくれれば幸いです.

最後になりますが,私に原稿を依頼して下さった小林さん,そしてこの本のスタッフ の皆様,チャンスを与えて下さったことに感謝します.ありがとうございました.


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